・「塗布工程」は乾燥を含んだ様々なプロセスが存在する複雑な工程です。

 ①サンプルが塗布面に流入する瞬間は、濡れ性や表面張力のようなサンプルと固体壁面の界面特性が関係しております。よって、塗布する基材が異なると塗布特性が変化するので、試料と基材両方の特性を把握する必要があります。

 ②塗布面に試料が流れ込む急縮小流れは、サンプルが平面伸張流動するため、一般的な粘度測定機で把握されるせん断流動場における流動特性とは異なる挙動となります。

 ③塗布面では、せん断流動やそれに伴う流動配向・構造変化,さらにシアバンドの形成によって、薄膜の厚み方向に均一した塗布膜を形成するためにはレオロジー特性を把握することは重要です。

 ④自由表面が形成される過程は、平面伸張流動、動的表面張力、濡れ性が関係します。

・以上のように、塗布工程には複雑なプロセスが混ざり合った工程であり、各プロセスにおけるレオロジー特性を制御しながら、塗布膜の安定性を評価できる手法が求められます。

・我々の独自のレオロジー測定技術と小型塗布装置によって、お客様のニーズを満足させていただきます。


・塗布工程後には、サンプルの揮発性成分が空気中に拡散され、乾燥工程が始まります。

・乾燥工程中には、①溶媒・分散媒蒸発による濃度上昇、②膜内の濃度分布、温度分布、③表面物性の変化、④配向状態の変化、⑤ミクロ的・マクロ的構造の変化、⑥液晶化・相変化などが複合的に発生します。

・我々は、スラリー塗布膜の全く新しい評価手法を用いて、乾燥工程における粒子体積分率の空間的分布の計測、乾燥に伴う薄膜の光学特性や力学特性の評価をご提供します。